注目のスーパーフォーミュラ最終戦決勝は台風により中止に 石浦宏明選手が2度目の戴冠

レポート レース

2017年11月7日

10月21~22日に全日本スーパーフォーミュラ選手権の最終戦が開催されたが、台風21号が接近したことにより、22日の決勝レースは中止となった。公式予選までの結果を踏まえ、ポイントリーダーでこの最終戦に臨んだ石浦宏明選手(P.MU/CERUMO・INGING)がシリーズタイトルを獲得した。

Q1でトップタイムを奪ったアンドレ・ロッテラー選手(VANTELIN TEAM TOM'S)はレース1のポールポジションを獲得したが…
チーム部門でもチャンピオンを獲得したP.MU/CERUMO・INGINGは2年連続のダブルタイトルを決めた。

2017年JAF全日スーパーフォーミュラ選手権最終戦
第16回JAF鈴鹿グランプリ

開催日:2017年10月21~22日
開催地:鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
主催:NRC、SMSC、株式会社モビリティランド

 ここまでの全戦でポイント獲得を果たし、ランキングトップで最終戦を迎えた石浦選手。中盤戦の2連勝から一気に追い上げて、僅か0.5ポイント差に迫るピエール・ガスリー選手(TEAM MUGEN)。ルーキーとは思えないレース運びで着実にポイントを重ねてきたフェリックス・ローゼンクヴィスト選手(SUNOCO TEAM LEMANS)。そして第6戦SUGO大会を圧倒的な速さで制した関口雄飛選手(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。自力チャンピオンの可能性を4人が持つ形で、最終戦を迎えた。

 金曜日に行われる専有走行では、石浦選手がトップタイムをマーク。関口選手が2番手タイムと速さを見せた一方で、ガスリー選手、ローゼンクヴィスト選手はややタイムが伸び悩んでいた。台風21号の接近に伴い、雨と風がますます強くなっていくという予報も出ていたことから、土曜日の時点で「悪天候により公式予選が実施されない場合は、フリー走行で計測されたタイムによってスターティンググリッドを決定する」というアナウンスがなされ、午前9時10分からのフリー走行は、スタートから各車がタイムアタックへと入っていく。1時間のセッションの中で、4度も赤旗が掲示される荒れたセッションで、トップタイムを記録したのは伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だった。

 お昼を過ぎても雨の勢いは弱まることはなかったが、なんとか公式予選のQ1はコースオープンとなった。ただし、マシンのコースインと同時に急激に雨が強まり、すぐさま赤旗中断。天候が落ち着くのを待って、40分後に再開したが、ローゼンクヴィスト選手がコースアウトを喫し2度目の赤旗中断に。

 再開後、今度は小林可夢偉選手(KCMG)のコースオフで3度目の赤旗中断と、セッションは途切れ途切れになってしまった。

 この時点ではまだまともにアタックができていなかった石浦選手だが、3度目のセッション再開後にようやくアタック。先に計測を行っていたガスリー選手よりも速いタイムを記録することに成功した。これを受けたガスリー選手も再びペースを上げていったが、残り時間が1分となったところで痛恨のコースオフ。タイム更新はならず、セッションも赤旗掲示で終了となり、天候悪化のためにQ2、Q3もキャンセルとなった。

 その後、翌日のレース実施は困難だという判断がなされ、最終戦は公式予選Q1をもって終了。

 石浦選手が0.5ポイント差で逃げ切り2015年以来2年ぶり2度目のチャンピオンを確定した。F1アメリカGPを欠場してチャンピオン獲得に賭けたガスリー選手は2位でシリーズを終えたが、ルーキー・オブ・ザ・イヤー賞が贈られた。

フォト/©日本レースプロモーション

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