レース

レースには、いろいろな種類がある!

JAF公認競技における「レース」の定義は、2台以上のクルマがサーキットなどの同一のコースを同時にスタートし、所定の距離を先に走破するか、または所定の時間内に最も長い距離を走行した競技者が上位となるモータースポーツとされています。前者はいわゆるスプリントレースを指し、後者は一般的に耐久レースと区別されます。

FIAフォーミュラ1世界選手権(F1)や、国内のトップフォーミュラレースであるスーパーフォーミュラはスプリントレースであり、フランスのル・マン24時間レースや、鈴鹿10Hや富士SUPER TEC 24時間レースなどは耐久レースの代表例とになります。

いずれの場合も、完走した参加者・出場者の中で、最も速い平均速度で周回した参加者・出場者が勝利する、という仕組みが自動車レースの基本的な構造となっています。

レースは、そのほとんどが専用のサーキットでおこなわれていて、JAF公認競技については、JAF公認サーキットで開催されています。レースの中には、F1モナコグランプリやシンガポールグランプリ、若手ドライバーが年に1回参加するマカオグランプリのように、一般公道を閉鎖して仕立てた臨時コースで開催される場合もあります。また、ル・マン24時間レースのように、サーキットと閉鎖された公道を組み合わせたコースを使うこともあります。日本では2020(令和2)年に、国内史上初となる公道を使ったカートレースが島根県で開催されました。

国内レースは全国のサーキットで多数開催!

全国各地のJAF公認サーキットで、毎週のようにレース競技会が開催されています。公認競技会の開催数は年間で約90回にも及びます。たいていの競技会では、一つの競技会でメインレースのほかに複数のサポートレースがおこなわれているため、実際におこなわれているレースの数はその数倍になります。また、公平を期するため、ドライバーの経験や参加車両の改造範囲によって、一つのレースの中でもクラス分けがなされる場合があります。

日本の最高峰レースは、フォーミュラ2相当のマシンで戦うスーパーフォーミュラが頂点となっています。その下にはフォーミュラ3相当のスーパーフォーミュラ・ライツや国際規格FIA-F3に準拠したフォーミュラ・リージョナルがあります。また、ドイツツーリングカーマスターズ(DTM)と車両規則を共通化したGT車両によるスーパーGTシリーズ、国際規格のツーリングカーによるTCRジャパンシリーズや、独自の規定でおこなわれるスーパー耐久シリーズなどがあります。

優秀なドライバーやチームの栄誉を讃える

国内のレース競技会で優秀な成績を収めたドライバーやチームなどの栄誉を讃えるため、JAFは日本レース選手権を定めています。日本レース選手権には全日本選手権と地方選手権を規定していて、それぞれのシーズンオフには、上位入賞者の栄誉を讃えるモータースポーツ表彰式が全国各地でおこなわれています。

レースの全日本選手権は、スーパーフォーミュラとスーパーフォーミュラ・ライツにかけられています。この2シリーズは基本的には併催されており、上位シリーズにステップアップできる道筋も構築されています。

レースの地方選手権には、フォーミュラリージョナル選手権やFIA-F4選手権、フォーミュラ4(JAF-F4)選手権、スーパーFJ選手権、ツーリングカー選手権などがあります。

全日本選手権は、高度な技術を持ったトップドライバーが出場する日本最高峰の競技会で、地方選手権には、全日本選手権を目指すドライバーたちが出場しています。

また、国際格式のレースもおこなわれていて、FIAインターナショナルシリーズのスーパーGTがその代表格です。フォーミュラリージョナルやFIA-F4の年間タイトルの獲得者はFIAの記録にも登録されることになります。

ほかにも、国内のJAF公認サーキットでは、ナンバー付き車両でおこなわれているワンメイクレースを始め、中級・初級者を対象とした様々なレベルのレースがおこなわれています。

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